関西電力株式会社で役員研修を行いました
関西電力株式会社にて役員を対象としたコンプライアンス研修を行ってきました。「関電にとっての正しさを倫理学の視点から考える」を講義のテーマに掲げ、倫理学の観点からコンプライアンスを意識する考え方についての講義をしました。参加者には講義後に2,000字以上のレポートが課されており、研修が一過性のものではなく内容が定着できるようになっています。
関西電力ではコンプライアンス委員会からの提言により、役員は年間稼働時間の5%である100時間をコンプライアンスについての研修に費やすことになりました。この研修では、単に座学の講義を聞くだけでなく、課題書を読んだり、討議を行ったり、レポートを書いたりするなど多様な形式でコンプライアンスへの意識を高めていきます。単発の講義ではなく、私がコーディネーターとして年間を通じて体系的な指導を行っていきます。
日本企業ではこれまで従業員のコンプライアンス研修は積極的に行われてきたものの、役員へほとんどなされてこなかったといえます。しかし真に企業にダメージを与えるの不祥事は役員によるものです。一方、役員は自分たちはコンプライアンスをあまり意識せずに、従業員に対しては厳格な法令順守を強制している企業も見られます。このような企業ではやはり従業員がコンプライアンスを主体的なものとして認識することが難しくなります。役員が率先して十分なコンプアイアンス研修を受けていくなら、おのずと社内の組織風土もコンプライアンス重視のものに変わっていくでしょう。
本件については日本経済新聞、読売新聞オンライン、Yahoo!ニュースに記事が掲載されました。